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AIは「深める」よりも「広げる」方向で付き合う

ここ数日ほど、生成AIを改めて色々と使うことが多いのですが、やはり私はコミュニケーションというところに自身を置いていることもあり、使いながら考えることが多いのです。

生成AIとの付き合い方はとにかく会話である

生成AIを使うという考え方もありますが、どうしても私とては付き合うというような関係でありたいと思っています。使う・・という考え方になると便利で完璧で正解がそこにないと使えない道具になりかねません。生成AIは、触ってみている人にはわかりますがそうではないのです。

生成AI関連のセミナーを行う際には、常に言っていることではありますが、生成AI相手に「検索」をしてはいけないのです。私たちはインターネットに触れて始めてからずっと「検索」をしてきました。

しかし、生成AIとのやりとりは検索ではありません。会話なのです。

一番わかりやすいのは、GooglePixelのCMじゃないでしょうか?

このCMを見ると、三苫選手は会話をしています。決して「サッカー教室 子供 教え方」というキーワードで入力をしているのではなく、会話で生成AIからの回答をもらっています。

このCMはそういうことを言っているのだと思います。生成AIは検索とは違うんだよ!と。

都合のいいやつにしない

とはいえ、この生成AIとのコミュニケーションには落とし穴があるように思います。それは、こちらの都合のいい回答しか許さない(認めない)ということもできるというです。生成AIにいろんな悩み事を打ち明ける人もいるでしょう。そのときに生成AIから帰ってくる回答ですが、自分に都合のいいこと耳障りのいいことは受け入れますが、その逆の回答が来た場合どうでしょう。

実は自分の中にすでに答えは持っていて、相談してる・・みたいなことが起きてはいないでしょうか?

もちろん、それをきっかけに自分自身を前向きに考えることができればいいですが、場合によっては自分の可能性や考え方の広がりを絞ってしまうこともあり得ます。

都合のいいことにのみ耳を傾けやすい環境になっているということを生成AIとの付き合い方に対しては思わなくてはいけません。注意すべきところはここですね。

「深める」ことなく「広げる」

ではどういう付き合い方がいいのか・・ですが、「広げる」という視点です。自分の知らないこと自分の枠組みの外にある何かへの気づき・・そういう方向で答えを求めていくことがいい付き合い方のように思えています。

思い切った言い方をすれば「寛容」かなと思うわけです。いろんな意見を受け入れる、思い込みや自分の価値観に固執しない。。という行動や態度が実は生成AIとの付き合い方に必要なのではないかと思うわけです。

生成AIとの付き合いから僕らは優しくなれるのか?

タイトルに書きましたが、「深める」よりも「広げる」意識で付き合う方が頭の中が豊かになるように思います。「広げる」という場合、相手との関係がよくないと衝突を生み出す可能性があります。生成AIのいいところ・・それは衝突が起きないことのように思います。

コミュニケーションは相手があってのこと。そして相手は、自分とは異なるもの。しかし私たちは、私自身も含め自分が正しいと思いながらいろんな議論をします。それは、たまに強すぎる言葉でのやり取りもあるでしょう。人と人になってしまったら、傷つき傷つけてしまうことだってありそうです。

AIだからいいというわけではありませんが、AIとの付き合い方で僕らはそれを学んでいくということもあるのではないでしょうか?

生成AIを使って「広げる」を意識したコミュニケーションを鍛えていければ、もしかしたら私たちは「寛容」を身につけ、優しい世界が出来上がるのかもしれません。

これは逆を言えば使い方を間違えれば、自分の価値観に没頭しようと思えば没頭できて、敵を作ろうと思えば作る土台を養える・・ということです。

シンプルにどっちがいいか・・・ですが、私は優しい方が好きなので、そちらで行こうと思います。

著者:稲本浩介

著者:稲本浩介

コミュニケーション設計所代表 / 情報アーキテクト

「わかりやすく伝えるにはどうしたらいいか?」を常に考える福岡の情報アーキテクト(IA)。前職では主にWebサイト制作にディレクターやエンジニアとして関わり、ホームセンターや老舗菓子メーカーのEC事業の構築および運用にゼロから携わる。その活動は、ウェブサイトの枠に限定せず、動画やイベント実施などコミュニケーションという視点でのわかりやすさを追求。大学や社会人講座、企業における講演経験もあり多方面にて活動中。

▶ X(Twitter):@sevenina